第4話 おじいちゃんへの手紙(大月あすか)

「おじいちゃんへ

大学生活にも徐々に慣れてきたよ。
授業はとても大変だけど、友達と充実した大学生活を過ごしているよ。今日は入門ゼミナールAの講義があって、ロケットの推進原理について学んだよ。

ロケットエンジンには、液体ロケットと固体ロケットがあるんだって。液体ロケットは燃料と酸化剤を高圧で燃焼室に送り込んで推進力を得るんだ。一方、固体ロケットは燃料と酸化剤が混ざった固形推進薬を使うんだよ。

漢字ばかりで難しそうでしょ、、
今,大学でこのようなことを学んでるよ。

教授の話を聞いていると、夢が広がる気分になるんだ。人類が宇宙に行けるのは、こうした技術の積み重ねがあったからなんだね。

サークルの活動も順調だよ。先輩たちに教わりながら、エレキギターの練習に励んでいるよ。この間は、ライブハウスで演奏する先輩達の様子を見る機会があって、すごく良い経験になったよ。音楽の力で、聴いてくれる人の心を動かせるんだなって実感したんだ。

おじいちゃん、私は宇宙にも音楽にも、本気で向き合っていきたいと思っているよ。人生の可能性って、無限大だよね。将来、必ず自分の夢を叶えるからね。大学生活の様子、また手紙で報告するね。体に気をつけてお過ごしください。

あすかより」

「夢に向かって、一歩ずつ前進あるのみ。」あすかはおじいちゃんへの手紙を封筒に入れると、未来への希望に胸を膨らませた。

つづく。