受験生の皆さんへMessage

高校生の皆さんへ航空宇宙に向いている人ってどんな人?

小さいときから飛行機に憧れていた人、宇宙の神秘に魅せられている人、宇宙探査や宇宙での活躍を夢みている人はもちろん、それ以外にも宇宙工学専攻で学ぶのに適している方がたくさんいます。例えば、次のどれかにあてはまる人は航空宇宙で伸びる素質があります(楽しく学べます)。

パソコンが好き
みなさんが大学に入学すると、コンピュータを用いて色々なことをすることができます。実験の結果をグラフにしたり、資料を作成するといった使い方以外にも、飛行機やロケット、人工衛星、宇宙ロボットの設計をコンピュータを用いて行ったり、制御したりします。また、コンピュータを用いて、航空機や昆虫などの周りの流れをシミュレーションして、その結果を使って、未来の航空機、ロケットの開発を検討したりすることもできます。パソコンが好きな人には、とても面白く、大活躍できる分野です。また、日本が得意な分野でもありますので、うまくコンピュータを使えば、航空宇宙分野の未来を切り開けるはずです (航空工学分野:福田)。
もの作りが好き
単純な個々の部品から複雑なものをつくるのが好きな人、例えば、ミニ四駆、プラモデル、紙飛行機、ラジコンなどの模型工作、電子工作などが好きな人が当てはまります。また、各種部品にこだわってそれを集めるのが好きな人も向いています。また、マイコン回路などが好きな人やロボコン経験者は相当な実力が備わっています (推進工学分野:堀澤)。
秋葉原巡りが好き
高校生の皆さんで秋葉原に行ったことがある人はどのくらいいるでしょうか。秋葉原は戦後、電気街として発展し、その後、ラジオ、オーディオ、パソコン、ロボット、と時代とともに急速な変貌を遂げてきました。もの作りをする上で、様々な部品を手にとって選んで1つから購入できるのは楽しいものです。大学でも実験をしたり試作品を作ったりする時に、このような部品調達をして手作りしています。秋葉原も最初はハードルが高いかもしれませんが、何回か通って欲しい部品が買えるようになれば一人前です。是非あなたが好きな秋葉原巡りを大学に入ってからも楽しみませんか (宇宙工学分野:角田)。
天体観測が好き
星空を見ていると、いつまでも飽きない人がいます。また、それだけでは満足せず、望遠鏡で遠くの天体を見た経験のある人もいるでしょう。しかし、宇宙では目に見えるのはごくわずかな部分に過ぎません。人間の五感では感じられない広大な世界が広がっています。航空宇宙学専攻では、地球を飛び出し、遠くの天体を観測したり、月や惑星に探査機を送って、その場で観測するなどの研究をしています。特殊な観測機器を使って、宇宙を感知し理解する経験ができます (宇宙環境科学分野:三宅)。
ロボットが好き
宇宙では、これまで宇宙飛行士が船外に出て宇宙服を着て作業を行ってきましたが、真空・温度・放射線など厳しい環境に晒されます。そこで期待されるのがロボットたちの活躍です。これまでの宇宙ロボットは、宇宙飛行士が船内から操縦していましたが、自分で見て、自分で判断して作業を行うような自律形知能ロ ボットの登場が期待されます。皆さんの時代には、そう遠くない将来にこのような知能ロボットの出現があるでしょう (宇宙工学分野:津田)。
紙飛行機が好き
航空宇宙学専攻では、学生による活動として、毎年11月 に行われる建学祭(学園祭)において「ジャンボ紙飛行機大会」というものを開催しています。このイベントは誰でも参加できます。段ボール紙などを利用 して大型の紙飛行機を製作し、イベント当日には大学のグラウンドで飛行距離コンテストを行います。毎回大盛況で、いろいろな嗜好をこらしたジャンボ紙飛行機が登場します。全長が1 mを超えるようなものや、本物の飛行機そっくりに作り上げて参加する学生もいます。ぜひあなたも最高飛距離を目指してチャレンジしてみてください (航空工学分野:水書学生紙飛行機プロジェクト)。
ラジコンが好き
「小さい頃からおもちゃ屋に並んでいるラジコン自動車・飛行機・ヘリコプターが好きな人、RC専門店に通うのが好きな人、「ラジコン技術」が好きな人、RCマニアを目指している人、ラジコンを操縦してみたい人」。以上のいずれかに当てはまる人は、無人機の無線操縦&制御に興味があるという意味でこの学科に向いています。特にRC飛行機・ヘリの自作が好きな人(あるいはしてみたい人)は既に無人機(UAV)の開発に着手していると言えるので、その点で充分な実力があると言えます (推進工学分野:堀澤)。
折り紙が好き
折り紙をしたことがない人はいないと思います。そんな折り紙が宇宙でも使われているのをご存知ですか?ミウラ折りというのを聞いたことがある人がいるかもしれません。宇宙科学研究所の三浦公亮先生が発明した折り方で、対角線方向に引っ張るときれいに広げられるものです。今では地図の折り畳みなどに応用されています。これも宇宙では太陽電池のシートを広げることなどに使われました。ソーラーセイルのイカロスや、膨張膜構造(インフレータブル構造)など、薄い膜を折り畳んで宇宙に持って行って、そこで広げるための技術が今注目を集めています。東海大でも学生が一所懸命に折ったものが研究で使われています。あなたも折り紙から宇宙の先端技術を目指しませんか?(宇宙工学分野:角田ウルトラライトシステムプロジェクト(LSSP)
SFが好き
スタートレック、スターウォーズ、宇宙戦艦ヤマト、ガンダムなどの宇宙が舞台のSF映画やアニメが好きな人が当てはまります。これらに登場するエネルギー源やエンジンの仕組みなどは、一部で現実的な技術や用語を使っている場合があり、身近な未来で可能かも知れません。また逆に登場する題材を目指して、現役の科学者や技術者が、本気で物理的な理論の構築や技術開発に取り組んでいる場合があります (推進工学分野:堀澤)。
昆虫が好き
昆虫は最初に空を飛んだ動物だと考えられています。もともとイモムシのような形をしていた体から左右一対の突起が生じ、それが大きくなって翼になり、大空を飛ぶことができるようになったそうです。そんな昆虫は飛行機の大先輩!でも良く見ると違うところがたくさんありますね。翼は向こうが透けて見えるほど薄く、表面はざらざらしていて、飛行機のような厚く滑らかな翼ではありません。また、ミツバチやハエの翼は体に比べて不釣り合いなほど小さく、重たい体を支えられるようには見えません。そんな昆虫がどうして空を飛べるのか?それは長い間大きな謎でした。飛行機が飛ぶようになって百年余り、でも昆虫の飛行の秘密の一端が解明されたのはほんの数十年前です。まだまだわかっていないこともあります。そんな不思議な昆虫の飛行の世界を、あなたも一緒に研究してみませんか? (航空工学分野:稲田
虫や鳥が飛ぶのを観察するのが好き
虫や鳥は時に大群を作って空を飛びますね。Vの字を作って飛ぶ雁の群や、何万もの鳥や昆虫の群が、一つの巨大な生き物のように形を変えながら飛んでいる様子を見たことがある人もいるかもしれません。その姿は美しく、また迫力がありますね。そんな虫や鳥の群のように飛行する飛行機ができれば面白いという発想から、航空宇宙学専攻では、生物の群を参考にした飛行機の編隊飛行の研究を行っています。また、鳥の翼のようなたくさんの羽が集まってできた集合翼の研究も行っています。その他にも羽ばたき翼やモミジの種のように回転しながら飛ぶ回転翼などにも関心を持っています。自然界はアイデアの宝庫!自然を観察するのが大好きな人、空飛ぶ生き物が大好きな人はぜひ航空宇宙学専攻へ来たれ!(航空工学分野:稲田
ひとりでコツコツと勉強するのが好き
オーロラや太陽など、様々な謎を秘めた神秘的な現象が沢山この宇宙には存在します。そのようなことを調べるために専門書を読んだり、人工衛星のデータを解析したりするには、十分沈思黙考する時間が大切です。また飛行機の周りの流れやロケットエンジンの設計計算などでは、理論の勉強からコンピュータを使ったシミュレーションまで、一人でコツコツと作業することが多いです。そんな君にはぴったりの所かもしれません。あなたの頑張りに期待しています (推進工学分野:森田)。
グループでワイワイと作業するのが好き
航空宇宙学専攻では、学生が自主的に活動する学生プロジェクトがあります。その中の例えば学生ロケットプロジェクトでは、夏休みと春休みの年2回、ロケットを打ち上げるために皆で分担し。ロケットを半年かけて製作します。分担は機体、エンジン、等グループに分かれており、その中には1年生から大学院の学生まで所属し、下級生は上級生に教わりながら技術を磨いていきます。皆で作り上げたロケットが無事打ち上がったときは、喜びを全員で分かち合います (推進工学分野:那賀川学生ロケットプロジェクト学生プロジェクト一覧)。
何か工夫をすることが好き
何でもお金を出せば買える便利な時代ですが、売っているものだけで事を済ませていては、他の人と違いが出せません。そこに新しい工夫を何か取り入れて、他の人にはできない(気がつかない)付加価値をつけていくことが必要です。でも何も難しく考える必要はありません。日頃の生活の中で、ささやかな工夫を厭わない方であれば、その素質は充分にあります。小さな工夫でも、うまく行った時は楽しいものです。航空宇宙学科での学びでは、こういった小さな工夫を大切にしながら楽しく学んでいくことができます (宇宙工学分野:角田)。
未知の世界の探求が好き
宇宙は人類最後の未知の領域です。交通機関が発達し、世界が狭くなった現在でも、多くの神秘とロマンを秘めている点は、太古の昔から変わっていません。航空宇宙学専攻では、特に人工衛星などを利用した最先端の観測機器により得られたデータから、宇宙の謎を追求することができます。また、先端的な衛星搭載観測機器の開発も行っており、あなた自身の手で宇宙の神秘のベールをはがす研究に参加できます (宇宙環境科学分野:三宅)。
知らないことを調べるのが好き
勉強の仕方は二通りあります。教科書に沿って順を追って学んでいく方法と、知らないことを調べながら学んでいく方法です。学校では普通前者の方法で学びますが、後者による学び方をすると勉強が楽しくなります。なぜならば、これまで人類が進歩してきた原動力である好奇心に立脚している学び方だからです。しかし、満たされた時代に生きている私たちは、この大切な好奇心を失いがちです。それを呼び覚ましてくれるのが航空宇宙学の学習です。宇宙はまだ知られていないことのほうが圧倒的に多く、新たな発見の宝庫です。航空機もこれからは宇宙まで飛び立つ時代を迎えます。航空宇宙学専攻では、新しいことに挑戦することを通して、あなたの知的好奇心を満たすことができます (宇宙工学分野:角田)。