RESEARCHES

池田研究室では超小型衛星搭載に向けて3種類の電気推進機を研究中です



Ion engine

小型・高比推力・低電力を兼ね備える未来のスラスタ

【主な研究テーマ】
小型カウフマン型イオンエンジンの研究

ion

   

ion

イオンエンジンは高比推力(高燃費)が特徴のマイクロ波でプラズマ化したイオンを静電場で加速するスラスタです。
中・大型の衛星や探索機を中心に実用化されていますが、超小型衛星向けのものはありません。
そこで池田研究室では2020年より小型カウフマン型イオンエンジ研究を開始し、本学初のイオンエンジン点火・性能測定を実施しました。
超小型衛星搭載への最適化に向けて、長寿命化・低コスト化を目指します。



Hall thruster

宇宙開発の新時代を切り開く、小型のホールスラスタ

【主な研究テーマ】
小型・低消費電力化を目的としたシリンドリカル型ホールスラスタの研究
超小型衛星向け搭載に向けたマグネティックレイヤ型ホールスラスタの研究

hall

   

hall

軸方向に電場、円周方向に磁場をかけ、推進剤が電離したイオンを電場で加速することで推進するスラスタです。
ホールスラスタは小型化すると過熱による磁性材料の透磁率が低下により不安定な作動と推進性能の低下を招く課題を抱えています。
そこで池田研究室では2015年の開室当初より小型・低消費電力化を目的としたシリンドリカル型ホールスラスタの試作と性能評価を実施しています。
また、円形断面のホールスラスタでは特有のプルームの発散 があり、推進効率と比推力の低下につながっていることから、2018年よりマグネティックレイヤ型ホールスラスタの試作と性能評価も開始しました。



Pulsed plasma thruster

超小型で省システム構成なスラスタ

【主な研究テーマ】
液体推進剤を用いた新式パルスプラズマスラスタの研究

ppt

   

ppt

パルスプラズマスラスタ(PPT)はプラズマ化した推進剤を用いて電磁的もしくは電熱的に加速するスラスタです。
通常は固体の推進剤が用いられますが、アブレーション(昇華)による燃料供給を行うため、効率を維持できません。
その解決策として液体の推進剤を用いる方法があります。
池田研究室では超小型衛星搭載への最適化に向けて、新式の液体推進剤PPTを試作しています。